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委託先を信用することと、無期限の管理者権限を渡すことは別
信頼している制作会社や保守会社でも、必要な期間・必要な範囲だけアクセスできる形にしておく方が、双方にとって安全です。権限を絞ることは相手を疑う行為ではなく、事故が起きたときの影響を限定する運用です。
信頼関係とアクセス権は別々に設計する
長く付き合っている委託先でも、担当者の端末紛失、委託先側の侵害、退職後のアカウント残存は起こり得ます。これは担当者の善悪とは別の問題です。物理鍵を必要な人だけに渡すのと同じように、CMSやクラウドの管理権限も業務上必要な人へ限定します。相手を信用しているからこそ、個人の注意力だけに依存しない形にします。
作業内容に合わせて権限の広さを変える
記事更新だけを依頼する会社に、サーバー全体や請求情報まで触れる権限は通常必要ありません。毎月保守する会社と、年に一度だけ設定変更する会社でも必要な範囲は違います。サービスに権限レベルがあるなら、日常作業に必要な最小範囲から始めます。追加権限が必要になったときだけ広げる方が、最初から管理者権限を渡すより扱いやすくなります。
共有IDより委託先ごとのアカウントを用意する
社内の管理者IDをそのまま渡すと、契約終了後にパスワードを変えるまでアクセス可能な状態が残ります。委託先専用、できれば担当者ごとのアカウントを用意すれば、停止対象を限定できます。多要素認証が使える場合は、有効化しておくと認証情報だけの流出にも備えられます。誰が使っているIDか分かることは、日常の問い合わせ対応でも役立ちます。
契約終了時はデジタルの「鍵返却」を行う
契約が終わったら、CMS、クラウド、VPN、SSH鍵、APIキーなど、渡したアクセス手段を確認します。使わなくなったアカウントは停止し、共有していた秘密情報があれば更新します。物理的な入館証や鍵の返却と同じ手順に含めると忘れにくくなります。「契約書が終わったら自動的にアクセスも終わる」とは限らないため、技術側の終了処理を明示します。
難しい管理表より、付与日と終了条件を残す
小さな会社では専用の権限管理システムがなくても運用できます。委託先名、対象サービス、付与した権限、開始日、終了予定日を短い一覧にしておくだけでも違います。更新契約のタイミングで見直せば、使われていない権限を長期間残しにくくなります。信頼を前提にしつつ、アクセスは必要な範囲へ整えることが、委託する側とされる側の両方を守ります。