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自治会・町内会を退会・転出したのに名簿に残っている。個人情報の削除確認・依頼はどうする?

自治会・町内会を退会したり転出した後も、世帯名簿・住所・電話番号・緊急連絡先などが残っているとき、元会員側から何を確認し、どう削除・利用停止を依頼するかを整理します。現役名簿、過去記録、防災等の別目的情報、紙や役員端末のコピーを分けて考えます。

現役会員向けの名簿に残っているなら、まず「なぜ残っているか」を確認します

自治会・町内会を退会した、別の地域へ転出した。それなのに、現役会員向けの世帯名簿や連絡網に自分の氏名、住所、電話番号が残っていると、「もう会員ではないのに、いつまで使われるのか」と気になります。

退会・転出後に情報が残っているだけで直ちに違法とは限りません。ただ、現在の会員だけを対象にした名簿や連絡網へ元会員を残し続ける必要があるのかは確認できます。

最初に、「現役名簿に残っている」のか、「過去の総会記録や会計資料など別目的の記録に残っている」のかを分けます。同じ氏名・住所でも、現在の連絡に使うデータと、過去の事実を記録する資料では扱う理由が違うからです。

現役名簿・過去記録・防災等の別目的情報を一つにまとめて考えない

自治会・町内会では、似た情報が別の目的で持たれていることがあります。

現役会員向けの名簿・回覧・連絡網なら、退会・転出後も掲載を続ける必要があるのかを確認します。

総会議事録、会計、過去の役員記録などは、過去の活動や支出を説明するために一定期間残す理由がある場合があります。その場合も、連絡先や家族情報まで同じ期間残す必要があるのかは別に考えられます。

緊急連絡先や防災関係の情報は、通常の自治会会員名簿とは別の目的・収集主体・制度で管理されている場合があります。「自治会を退会したから全部同じデータ」と決めつけず、誰が何の目的で保有している情報なのかを確認します。

元会員側がまず求めるのは、全部の仕組みを説明してもらうことではなく、自分の世帯情報が現在どの名簿・記録に残り、何のために使われているかを明らかにすることです。

紙名簿、共有表、元役員のPC・USBなど、正本以外のコピーもあります

自治会の名簿は、データベース一つで管理されているとは限りません。紙名簿を役員へ配っていたり、Excelをメールで引き継いでいたり、共有ドライブ、LINE、USB、役員個人のPCへコピーされていることがあります。

そのため、「今年の名簿から削除しました」と言われたときは、必要に応じて次も確認します。

  • 現在使っている紙名簿・共有表から外れたか
  • LINEやメール配信等の現役向け連絡先から外れたか
  • 旧年度の引継ぎ資料は、何の目的でいつまで残すか
  • 元役員が持つ不要なコピーを整理する運用があるか
  • 外部のクラウドやサービスに保存している場合、その取扱いはどうなるか

ただし、過去に配布済みの紙をすべて回収したことや、全役員の全端末から物理的に消えたことを、元会員本人が外部から完全に証明できるとは限りません。現役利用を止めたこと、不要なコピーを整理すること、残すものには理由と期限を付けることを確認する方が現実的です。

自治会へ確認するなら「今の名簿か」「過去記録か」を最初に聞く

自治会・町内会へ連絡するときは、次の順で聞くと話が混ざりにくくなります。

  1. 自分の世帯について、現在どの情報を保有しているか
  2. その情報は現役会員向け名簿なのか、過去記録なのか、別目的の資料なのか
  3. 退会・転出後も保有する目的・理由は何か
  4. 保存予定期間、または削除予定時期はいつか
  5. 現在、誰へ配布され、誰がアクセスできるか
  6. LINE、メール、共有表、クラウド等の現役向け連絡先は更新されたか
  7. 紙名簿や旧年度資料、元役員の手元コピーはどう整理する運用か
  8. 不要になった情報について、削除・利用停止・アクセス解除をどこまで行ったか
  9. 対応内容をメール等の記録に残る方法で回答してもらえるか

特に「防災のため残しています」と説明された場合は、その言葉だけで終わらせず、どの名簿・制度の情報なのか、誰が管理し、何のために、いつまで保有するのかを確認します。通常の会員名簿と別制度の情報なら、実際の管理主体へ確認する必要があります。

自治会・町内会も、非営利というだけで個人情報保護法の対象外にはなりません

個人情報保護委員会は、自治会・町内会やPTAのような非営利団体でも、個人情報データベース等を事業の用に供している場合は個人情報取扱事業者に該当し得ると説明しています。

また、会員名簿を作成・配布する場合は、利用目的を明示して個人情報を取得し、本人以外へ個人データを提供する場合には原則として本人同意が必要になるという基本的な考え方が示されています。

保存について、個人情報保護法はすべての情報に共通する一律の保存年数を定めていません。一方、法22条では、利用する必要がなくなった個人データを遅滞なく消去するよう努めることとされています。法35条には、一定の要件を満たす場合の本人による利用停止・消去等の請求制度があります。

22条の努力義務と35条の本人請求は別の制度です。また、「退会したら全コピーを即日物理削除する義務」があるとまでは言えません。残す必要があるという回答があれば、その目的・対象・期間を具体的に確認します。

元会員からの依頼は「現役名簿から外れたか」を中心に書くと伝わりやすい

たとえば、次のように連絡できます。

自治会(町内会)の退会・転出に伴い、私の世帯に関する個人情報の現在の取扱いを確認したく、ご連絡しました。現在の会員名簿、連絡網、共有表等に残っている情報があれば、対象となる情報、継続して保有する理由、保存予定期間または削除時期をご教示ください。退会・転出により不要となった現役向け名簿・配信先・アクセス権については、削除・利用停止・アクセス解除の対応状況も、可能であればメールでご回答ください。

「名簿から削除済み」と返事があれば、必要に応じて、現役向け配布物・配信先・共有データも更新されたかを確認します。過去記録として残す情報がある場合は、理由と期間を聞きます。

回答がない、理由が何度聞いても分からない、退会後も名簿配布や連絡が続く場合は、自治会側の責任者・問い合わせ窓口へ再確認し、個人情報保護法上の問題については個人情報保護委員会の相談窓口等を検討します。実際に名簿が外部へ流出した、退会後に不適切な再利用・公開があった場合は、やり取りと画面・配布物等の証拠を残し、漏えい・不正利用後の対応へ切り替えます。