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従業員の緊急連絡先を社内で共有していい? 人事情報を必要な人だけで扱う考え方
従業員本人や家族の電話番号など緊急連絡先を集めるときに、利用目的、集める項目、閲覧者、日常の連絡先との分け方、更新・退職後の削除をどう決めるかを考えます。
緊急連絡先を集めることと、社内で広く共有することは別
従業員を雇用するために扱う氏名、住所、電話番号、緊急連絡先なども当然ながら個人情報です。個人情報保護委員会は、従業員の個人情報についても利用目的をできる限り特定する必要があると説明しています。
「災害や急病時の連絡のため」に緊急連絡先を集めることと、その情報を社内で広く共有することは別に考えます。まず「何のために使うか」「誰が使うか」を決め、目的に必要な範囲で扱います。緊急時の連絡だけが目的なら、日常の社員名簿や全員が見られる連絡網へ同じ情報を載せる必要があるかは分けて判断するべきです。
集める項目は、緊急時に使うものへ絞る
本人の私用電話番号、緊急連絡先となる人の氏名・続柄・電話番号など、会社が実際に使う項目を決めます。以前から申請書に欄があるという理由だけで、住所、生年月日、家族の勤務先などを追加し続けると、管理する情報だけが増えていきます。
項目を増やすときは「どんな緊急時に、この情報を使うのか」を説明できるか確認します。説明できない項目は、そもそも集めないという選択肢があります。
全社員へ一覧を配る必要があるとは限らない
緊急連絡先を使うのが経営者や総務担当、緊急時の責任者だけなら、全社員が見られる共有フォルダや紙の連絡網へ載せる必要はありません。特に家族など本人以外の氏名や電話番号まで含む場合は、閲覧者を権限を持った担当者に限定します。
個人情報保護委員会のガイドラインでも、情報システムで個人データを扱う場合は、担当者や取り扱うデータの範囲を限定するためのアクセス制御が示されています。緊急時に担当者が不在になる可能性があるなら、全員へ公開するのではなく、代替担当者や緊急時のアクセス手順をあらかじめ決めておくのがよいでしょう。
日常の連絡先と緊急連絡先を分けておく
業務で毎日使う会社メール、内線、会社携帯などと、事故や急病時にだけ使う私用電話番号や家族の連絡先は、用途が異なります。同じ表計算や社員名簿にまとめると、日常業務で必要のない人まで緊急連絡先を見られる状態になってしまうケースも考えられます。
人事用のファイルやシートを分け、閲覧権限も分けておくと、「普段は見えないが、必要なときには担当者が確認できる」状態を維持できるようになります。緊急時にチャットへ連絡先を貼り付けた場合などは、そのコピーが後まで残らないようにも注意してください。
更新と退職後の扱いまで決める
電話番号が変わったときの更新方法、緊急時に誰がアクセスするか、退職後にいつ削除するかまでケースを想定して決めておきます。個人情報保護法には一律の保存期間が定められているわけではありませんが、利用する必要がなくなった個人データは遅滞なく消去するよう努めることが求められています。
退職者を現在の緊急連絡先一覧から外すだけでなく、不要な共有コピーや書き出しファイルが残っていないかも確認しましょう。一方で、別の法令や労務上の理由で保存が必要な人事記録がある場合は、緊急連絡先の運用とは分けて保存目的と期間を決めておきます。
会社全体で「どの個人情報を持つか」「誰が見られるか」「いつ消すか」を見直す場合は、小さな会社の個人情報は、持つ量を減らすほど管理しやすくなるで、見直しと整理の順序をまとめています。